組合員活動報告
【理事研修報告】 熊本県山都町・水俣(2022年12月3~4日)
2023.5.2
熊本県の生産者や環境汚染による公害病の原点である水俣病にまつわる場所に組合員理事・役職員で研修に行ってきました!
~水俣病という事件を二度と繰り返さないために~ 水俣ツアー その①
チッソ/百閒排水口/エコパーク水俣
自然派Style甘夏マーマレード『太陽の蜜』の生産者、エコネットみなまたの永野さん、松永さんと水俣駅で合流し、水俣病を語る中で大切な場所を案内してもらいました。
水俣駅の目の前には、チッソ(現在はJNC株式会社に社名変更)水俣工場があります。1956年当時、市民5万人のうち5千人がチッソで働いていたそうです。多くの人がチッソに依拠した町、その影響力の大きさが想像されます。チッソが水俣湾に流したメチル水銀を含む有害な工場排水により、水俣湾は汚染されました。「百閒排水口」は、36年間も無処理の工場排水が流され、水俣病が始まった場所として「爆心地」と呼ばれています。海の底にたまった汚泥は高さ4メートルもあったそうです。それらの汚泥は取り除かれ、 汚染された魚と共にドラム缶に入れて埋め立てられました。
埋立地は「エコパーク水俣」という公園になっています。ここに、「水俣病犠牲者の慰霊の碑」が建てられています。山の鐘、海の鐘の2つの鐘を叩き、黙とうしました。
水俣湾は現在、サンゴが生息するほど、きれいな海になりました。ただ、以前は「魚が湧く海」と呼ばれたほどの豊かな海はありません。一度汚染された環境は元通りにはなりません。水俣病は治る病気ではなく、今も症状に苦しんでいる方、申請しても認定を受けられない方がたくさんいます。二度と同じような過ちを繰り返さないためにも、私たちはもっと水俣病について知らなければならないと感じました。 (報告:日下部)