組合員活動報告
【理事研修報告】 熊本県山都町・水俣(2022年12月3~4日)
2023.5.8
熊本県の生産者や環境汚染による公害病の原点である水俣病にまつわる場所に組合員理事・役職員で研修に行ってきました!
~水俣病という事件を二度と繰り返さないために~ 水俣ツアー その①
水俣市立水俣病資料館
短い時間でしたが資料館では、水俣が豊かな漁場だった頃から大企業チッソが生まれたことによる工業化、水俣病の発生と被害の拡大、被害者の闘いと補償の歴史、水俣復元の様子など詳しく知ることができた。
特に印象深かったのは、住民に症状が現れ原因究明が進む中、なぜすぐに工業排水が止められなかったのか、という点だ。工業生産に必要なプラスチック材料を製造していたのは当時チッソだけだった。もし排水停止を行えば会社や地域だけでなく国民全体の経済的豊かさも得られなくなる。経済優先の日本社会において、水俣病の原因となる排水は黙認され、被害は拡大していったのだ。
資料館の中に、「『他人の命や健康よりも自分の暮らしを守ることが大事』という考えがあって、『全ての人の命や健康が一番大事』ということを本当に忘れていないと言えるのでしょうか」という記述がある。水俣病の反省と経験を活かし、どのような未来をつくっていくのか、企業や行政はもちろん、その問いは私たち一人一人にも投げかけられていると感じた。
(報告:芝野)