組合員活動報告
10/14 藤原辰史さん×小林宙さん対談〜タネから世界を考える〜
[報告] ビジョンたべる
歴史学の観点から食や農について多数の著書を世に出している藤原辰史さんと15歳から日本の在来種の種を収集・販売されている大学生の小林宙さんとの対談。時々会場への問いかけを交えてのお話はもともとお知り合いだったという二人の馴れ初めからはじまりました。
小林さんが種に興味を持ったのは同居していた祖父との家庭菜園がきっかけで、いろんな品種を見てみたいがホームセンターで手に入る種は限られていたということがはじまりだったそうです。お二人の話はふくらみ、日本の各都道府県には品種開発ステーションがありその土地に合わせて品種改良をしてきたこと、一方採種家を大切にし、育てることをしてこなかったこと、その為種を取る技術の継承が出来ておらず、現在、種子会社も困っている状態だということ、技術を集約する必要に迫られ育種品種が絞られていっていることが話されました。
技術者一人を失うと何種類もの種を失うことになり、最新品種もその交配元の原種が無くなれば採ることが出来なくなってしまう【種の危機】が訪れます。小林さんが持参された昔の種苗会社のカタログをみると、例えば梨ひとつとっても多種多様な種が掲載されていました。便利さと引き換えに私たちは何を失ったのか、果たして私たちは豊かな暮らしを手に入れたのか、藤原さんは問いかけます。
その後も進歩史観から作り手とニーズの齟齬、品種改良はアート、子ども食堂まで、話は多岐に渡りました。
最後に藤原さんからの「夢見る未来は何ですか?」との問いに、小林さんは「近い未来に実現できると思うが、高いレベルで種を採っている人との間に入り、販売方面を手伝うことでいい循環を生み出すようにしたい。」と答えてくれました。こんな若者がいるんだとワクワクします。しかし藤原さんは「小林さんをヒーローにしてはいけない。」と警告します。「彼は特別な存在ではなく普通の大学生で、私たちは頼もしい若者がいると安心し、任せることなく一人ひとりが未来について考えていかなければいけない。」ということで締めくくられました。
<参加者の声>
- タネから、どのようなお話しを聞かせて頂けるかと思っておりましたが、お若い小林さんが古来種に着目していることを知れたこと、自分でも何かできることがあるのではないかと感じれたこと、知らないお話が多く、アイデアの種を頂けました。
- 種の話だけでなく、とても大切なことを、たくさんお話ししてくださって、深く考えさせられました。生きていくためのヒント。これからに生かせていければと思っています。ありがとうございました。
- タネは昔から受け継がれた歴史あるものでた大切にしなくてはならないんだなと感じました。
- 技能伝承(醤油桶の話)についてはエンジニアとして非常に響いた。「多能工化」としてやっていくにも限界がある気がする。ただ、続けていくことは非常に有意義なことだと考えられる。引き続き頑張っていただきたい。
- タネの話から、生き方、子育てなど、前向きになれるような話題にふくらんで楽しく聞けました。小林さんが気負わずに活躍されていることが伝わり、雰囲気も「普通の大学生」なところが素敵です。
- 「タネ」をテーマにしてとても幅広いお話が聞けました。タネには哲学的な要素もあるし、そしてアートでもある、という事がとても面白かったし、新しい視点でした。
- タネひとつからでもこんなに沢山のことが考えられるのかと改めて感じ勉強になりました。
- 若い小林さんがこんなに真剣に日本の未来を考えてらっしゃることに感銘しました。私も同じ気持ちで自分の畑に取り組んでいきます。
組合員活動報告
10/14 藤原辰史さん×小林宙さん対談〜タネから世界を考える〜 (複製)
2024.1.22
[報告] ビジョンたべる
歴史学の観点から食や農について多数の著書を世に出している藤原辰史さんと15歳から日本の在来種の種を収集・販売されている大学生の小林宙さんとの対談。時々会場への問いかけを交えてのお話はもともとお知り合いだったという二人の馴れ初めからはじまりました。
小林さんが種に興味を持ったのは同居していた祖父との家庭菜園がきっかけで、いろんな品種を見てみたいがホームセンターで手に入る種は限られていたということがはじまりだったそうです。お二人の話はふくらみ、日本の各都道府県には品種開発ステーションがありその土地に合わせて品種改良をしてきたこと、一方採種家を大切にし、育てることをしてこなかったこと、その為種を取る技術の継承が出来ておらず、現在、種子会社も困っている状態だということ、技術を集約する必要に迫られ育種品種が絞られていっていることが話されました。
技術者一人を失うと何種類もの種を失うことになり、最新品種もその交配元の原種が無くなれば採ることが出来なくなってしまう【種の危機】が訪れます。小林さんが持参された昔の種苗会社のカタログをみると、例えば梨ひとつとっても多種多様な種が掲載されていました。便利さと引き換えに私たちは何を失ったのか、果たして私たちは豊かな暮らしを手に入れたのか、藤原さんは問いかけます。
その後も進歩史観から作り手とニーズの齟齬、品種改良はアート、子ども食堂まで、話は多岐に渡りました。
最後に藤原さんからの「夢見る未来は何ですか?」との問いに、小林さんは「近い未来に実現できると思うが、高いレベルで種を採っている人との間に入り、販売方面を手伝うことでいい循環を生み出すようにしたい。」と答えてくれました。こんな若者がいるんだとワクワクします。しかし藤原さんは「小林さんをヒーローにしてはいけない。」と警告します。「彼は特別な存在ではなく普通の大学生で、私たちは頼もしい若者がいると安心し、任せることなく一人ひとりが未来について考えていかなければいけない。」ということで締めくくられました。
<参加者の声>
- タネから、どのようなお話しを聞かせて頂けるかと思っておりましたが、お若い小林さんが古来種に着目していることを知れたこと、自分でも何かできることがあるのではないかと感じれたこと、知らないお話が多く、アイデアの種を頂けました。
- 種の話だけでなく、とても大切なことを、たくさんお話ししてくださって、深く考えさせられました。生きていくためのヒント。これからに生かせていければと思っています。ありがとうございました。
- タネは昔から受け継がれた歴史あるものでた大切にしなくてはならないんだなと感じました。
- 技能伝承(醤油桶の話)についてはエンジニアとして非常に響いた。「多能工化」としてやっていくにも限界がある気がする。ただ、続けていくことは非常に有意義なことだと考えられる。引き続き頑張っていただきたい。
- タネの話から、生き方、子育てなど、前向きになれるような話題にふくらんで楽しく聞けました。小林さんが気負わずに活躍されていることが伝わり、雰囲気も「普通の大学生」なところが素敵です。
- 「タネ」をテーマにしてとても幅広いお話が聞けました。タネには哲学的な要素もあるし、そしてアートでもある、という事がとても面白かったし、新しい視点でした。
- タネひとつからでもこんなに沢山のことが考えられるのかと改めて感じ勉強になりました。
- 若い小林さんがこんなに真剣に日本の未来を考えてらっしゃることに感銘しました。私も同じ気持ちで自分の畑に取り組んでいきます。