組合員活動報告

【報告】9/13 なぜ今、未利用魚なのか~九里さんの挑戦!

2025.1.6

株式会社九里さんを迎え、未利用魚の活用について伺う学習会を開催しました。

魚を販売するにあたり自ら漁港に出向くようになったという九里さん。漁師さんは口をそろえて魚が獲れないと言われるそうです。しかし漁港の端には何やら魚が積みあがっています。尋ねるとそれは小さい・数が少ないなどの理由で流通しない、商品にならない未利用魚とのことでした。

獲った魚の三分の一は「廃棄」や「養殖魚のえさ」になっているのです。そこで九里さんは、漁獲量が減少している今こそ、少しでも無駄なく美味しくいただくことはできないかを考え、魚の個性を活かす調理法を研究し加工、水揚げされた未利用魚を漁師さんから適正価格で買い取りをしています。コープ自然派の組合員でもあるという九里さん。加工に使う調味料も組合員目線!その商品はお願いせずとも自然派仕様です。そして組合員として自社商品を購入され、どのように届くか迄見届ける徹底ぶり!を伺い嬉しく思いました。

黒鯛をさばく実演もしていただきましたが、1.3㎏の黒鯛は頭や骨を除くと可食部は350gに。「可食部の少なさは魚が高価になってしまう一因でもあるんですよ」とのこと。黒鯛の頭は固く割る事は出来ませんが、ほほ肉や頭頂の部分は美味しいので、かぶと煮を商品化するなど、廃棄される部分を出来るだけ減らせるように取り組んでいるそうです。

漁師さんの利益と海の環境を守り、持続可能な漁業を目指し、日本の水産業の未来を明るくしたい、そんな九里さんの思いに、私たちも未利用魚の加工品を利用することで貢献したいと思いました。

お話を伺った後は、ボラを使った白身魚フライでフィッシュバーガー、黒鯛のドライトマトオイル漬けのソテー、黒鯛の漬け丼を美味しく頂きました。

<参加者の声>(一部抜粋)

  • マグロ以外の魚を好んで食べない娘が黒鯛の洗いを「美味しい」と食べていました。 1.3㎏から350gも可食部が取れないことを考えると高級食材だなと思いますが海の豊かさ(漁業資源)を守り育てるつもりで買い支えたいと思いました。漁師さんから適正価格(それを業として成り立つ価格)で買い取ることで漁港や漁業組合の理解を拡げていく地道な活動をしている九里さん大進さん応援しています。
  • 調理方法がわからないので、名前の知らない魚買うこともなかったですが、加工しておいしくしていただければ、食べる機会も増えると思います。応援しています。
  • 九里さんのお話とても良かったです。気づいていない世界や問題を知る機会をいただけて良かったです。おいしく食べることができるお魚のこと、私たちがきちんと知ることで、お魚自体の価値や正しく価格がつけられ、漁師さんや魚に関わるお仕事続けられて、海の環境が守られることがわかりました。