組合員活動報告
【報告】9/20 自然派シネマ ちいさな上映会@からふる「ヴィック・ムニーズ /ごみアートの奇跡」
2025.1.6
世界的に有名な現代芸術家ヴィック・ムニーズ。彼は故郷ブラジルに戻り、世界最大のごみ処理場で働く人々と関わり、アートで社会変革を試みる。本作は3年かけて撮影されたドキュメンタリー映画だ。
無分別の様々なゴミが、トラックで運ばれ、ゴミ処理所に流し込まれる。ゴミ処理場で働く人々は、リサイクル可能な素材を拾い上げ、日々の糧としている。危険と隣り合わせの大変な作業だ。
巨大なゴミ処理場で働く人々は様々だ。ゴミ収集に誇りを持っている長老のような存在。「売春婦になるよりマシ」と働く女性。数名がムニーズのアートプロジェクトに参加した。自分たちの手で集めたゴミを素材にし、自分たちをモチーフにした巨大ポートレイトを作成。作品はオークションにかけられ、高額で取引される。売上は参加者たちに還元され、そして、美術館に彼らの作品が展示される。今までの「自分が認識する自分」から「自分自身がアート」になるのだ。他者からの視点での、己の可能性や魅力を知ることで、意識が変わる参加者たち。彼らは、自信をもって決断し、変化していく。「ろくでもない夫と離婚した!」と、語る女性の清々しく自信に満ちた笑顔が印象的だった。
貧困の問題はどの国にもある。どう抜け出すか、社会のシステムを考えねばならない。
環境問題、アート、政治、いろいろな視点で鑑賞できる映画だった。
<参加者の声>(一部抜粋)
- 初めて知る、観る世界。アンディ・ウォーホールがなんであんなに評価されているのかは、未だに分かりませんが、今回の写真の方がずっと良いと感じました。これからも、こんな異世界の映画を提供してください。
- ブラジルのゴミ処理場に回収人というシステムがあること。その回収人を題材に、回収した素材を使ってアート作品していて、そのとりまく人間模様がえがかれているのが面白かった。