組合員活動報告
2021/11/18 りんご農家さんに聞いてみよう♪あくとのりんごができるまでZOOM学習会
■おおさか南
おおさか南初のオンライン講演会でした。あくとは長野の方言のかかと(踵)、そしてaction(行動)から名付けられました。大地に足をつけて地道に着実に農業と向き合うという想いが込められています。お父様からりんご農園を受け継いだ小嶋さんがネオニコチノイド系農薬を使用しない栽培法を仲間に相談した際、賛否両論あったそうです。
ネオニコチノイド系農薬は安い、効き目が長い、予防作用も殺虫作用もあるため、農家にとっては便利なものです。ただ、デメリットはメーカーのホームページには載っていません。農薬に含まれる神経毒は体内に蓄積され、乳児や子供には神経系の病気の一因となると言われており、ネオニコチノイド系農薬の使用の増加に比例して自閉症等の子供が増えているのは事実です。害虫だけでなく、益虫(ミツバチ等)まで殺し、食物連鎖を崩します。そして日本の農薬残留基準は世界でワースト1です。
一方で代替農薬は農薬代がかかり、残効力(薬の効く期間)が短いのです。数々の不安要素がある中、「1年やってみて虫で困るようなら撤退する」覚悟で始められました。その時のあくとの皆さんの覚悟があって、今でも私たちはりんごを安心して食べられます。コープ自然派ではロスもジャムにして有効活用しています。風や雨に弱いりんごは昨今の台風や異常な雨量、カメムシ対策で農薬を使わざるを得ない状況にあります。また、高齢化等の理由で数件の農家さんが今年であくとを去られます。小嶋さんは仲間を増やすこと、長く農業を続けていける環境づくりも考えておられます。
私たちがネオニコチノイド系農薬を使わない物を購入するには生産者さんの想いと根気があって成り立つものだと思います。カタログだけではわからない生の声を聴くことができて、本当に良かったです。質疑応答の時間は充実していて、皆さんのあくとへの愛を感じました。小嶋さんの穏やかで丁寧なお話には、これからもよりいいものを作ろうという静かな、力強いガッツが感じられました。
小嶋さんからのプチ情報♪りんごは小ぶりの方が甘いので、ぜひ♪